CRAFTSMANSHIP
CASHMERE
カシミヤが織りなす極上の軽やかさと柔らかさ

FOXEYのカシミヤコートは、まるであたたかな空気に包まれているかのような軽やかさと、極上の肌触りがポイントです。
その秘密は、長きにわたりカシミヤ生地づくりに携わり、伝統を守り続けてきた職人の技にあります。
世界でも最高品質として知られる稀少なカシミヤを使用しており、その繊維は非常に細く、光沢をたたえ、しなやかな強さを持ち合わせています。
FOXEYは細かいランク分けの中でも繊維が長く、世界 N0.1と言われているカシミヤを使用しています。
FOXEYは、上質な素材を最大阪に引き出すため、職人たちと共に、唯一無二の生地を生み出し続けてきました。
まず、行われるのは「ミキシング」。
綿状のカシミヤを染め、何色もの原料をブレンドして自然な色合いをつくり出します。
この緻密な調合によって、カシミヤ本来の柔らかさを損なうことなく、美しい色合いが生まれます。
ミキシングを終えた繊維は1本の糸を複数本束ね、撚りをかけ、コーンと呼ばれる糸巻き、さらにシャトルと呼ばれるものに巻き直します。
織機にかける縦糸は3000本から7000本近く。
これを正確にセッティングするだけでも、熟練の職人でさえ1週間を要します。
ダブルフェイスの生地の場合は表と裏の縦糸の間をシャトルが動き、1日にできるのは、わずか10メートルしか織り進めることができません。
織りの最中に糸が切れれば、その都度ひとつひとつ手作業で補修を施す。
途方もない手間と忍耐の末に、ようやくひと反の生地が生まれます。
織り上がった生地は洗浄・乾燥を繰り返し、カシミヤ特有の油分を保ちながら風合いを整え、柔らかく落ち着かせます。
時間と手間を惜しまないこの仕上げによって、生地はしっとりと肌に寄り添うような質感に仕上げます。

さらに、FOXEYのカシミヤ生地を語る上で欠かせないのが、天然のアザミの実を用いた伝統的な起毛方法。
FOXEYではアザミを用いたオリジナルの起毛機を使用しており、アザミも生地のために国内で生産されています。
アザミの無数の微細なトゲが繊維の一本一本を優しく起こし、ふんわりとした毛羽をつくり出します。
現代では機械によるワイヤー起毛が主流ですが、FOXEYはあえてアザミの実を使う起毛方法を守り続けています。
アザミの実を使うことによって、毛蜜があり、毛足もきれいに刈り揃えられた生地の表面は、商品になったあとも毛乱れを起こしにくく、なめらかで温もりある風合いを叶えます。

カシミヤ100%の生地は非常にデリケートで、シワになりやすいという特性を持ちます。
しかしFOXEYでは、長年の研究と職人のエ夫によって、シルエットを美しく保ちながらシワになりにくい生地を生み出します。
時にはウールをブレンドし、張りのあるラインを表現することもあります。
原料の確保から生地の完成、そして一着のコートに仕立て上げるまでには、半年以上。
デザイン出しからは1年の時間を要します。
また、細部に至るまで徹底的にこだわり抜かれ、生産できる数には限りがあります。
織物の世界では、ナノテクノロジーなど先端技術の進化が日々取り入れられています。
しかし、いくら技術が進歩しても、伝統的な製法でしか表現できない美しさがあります。
アザミの実による起毛のように、自然と人の手が織りなす手法こそが、他には代えがたい深みを生むのです。
FOXEYは、最先端と伝統を融合させることで、現代にふさわしいラグジュアリーを体現しています。